乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

肌が乾燥して「かゆみ」に悩まされている方は、原因を踏まえて適切に対策することが大切です。対策次第でかゆみが治まる可能性があります。肌をかきむしるとバリア機能が低下して、かゆみが悪化するおそれがあるため、できるだけ早く対策を始めましょう。ここでは肌が乾燥してかゆくなる原因と対処法について詳しくご紹介します。

乾燥して肌にかゆみを引き起こす原因とは

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

まずは肌の乾燥を招き、かゆみを引き起こす原因について詳しくみていきましょう。

肌のバリア機能が低下している

肌が乾燥すると、外部刺激から肌を守るバリア機能が低下します。肌のバリア機能の役割を果たしているのは、肌のもっとも外側にある角層です。角層は、角層細胞が積み重なり、その間を細胞間脂質が埋まることで成り立ちます。

健康な角層は水分をしっかりとつなぎとめて、肌のうるおいを保つことが可能です。うるおいのある肌は外部刺激から肌を守るバリア機能に優れています。しかし肌が乾燥すると水分が蒸発しやすくなり、結果的にバリア機能が低下して小さな刺激でもかゆみが起こるようになるのです。

長風呂、お湯の温度が暑すぎる

長風呂や熱いお湯につかる行為は、肌の乾燥を招きます。肌の水分が奪われてしまい、バリア機能が低下することで小さな刺激でもかゆみを感じるようになります。毎日のように何十分もお湯につかる方は肌の乾燥を招きやすいかもしれません。

寝不足や食習慣の乱れ

肌のバリア機能の役割を果たす角層は、ターンオーバーと呼ばれる仕組みで絶えず生まれ変わりを繰り返しています。ターンオーバーが正常に行われることで健康な角層を維持できて、結果的に肌のかゆみを防げるのです。

しかし睡眠習慣や食習慣が乱れていると、ターンオーバーが正常に行われなくなり、角層のバリア機能が低下します。これは深い眠りのときに多く分泌される成長ホルモンや、食事で摂るタンパク質やビタミン、ミネラルなどがターンオーバーに必要なためです。

冷暖房の風

冷暖房の風に直接あたると肌の水分が奪われて乾燥するため、かゆみが起こります。肌の乾燥といえば冬に起こりやすいイメージがあるかもしれませんが、夏は冷房の風によって肌が乾燥してかゆみが起こるのです。自宅の冷暖房は風向きを調節して対策できますが、公共交通機関や職場などの冷暖房は対策が難しいこともあります。

かゆみを引き起こす前の乾燥肌対策

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

乾燥によるかゆみは、起こる前と起きた後で対策方法が異なります。かゆみが起こる前は、次のように対策しましょう。

スキンケアを丁寧に行う

スキンケアを丁寧に行って乾燥を防ぐことが大切です。化粧水や美容液、乳液、クリームによる保湿ケア、自分にあった洗顔料で丁寧に洗うなど、全てのスキンケアを見直しましょう。

洗顔のときは、洗顔料を十分に泡立ててやさしく丁寧に洗います。皮脂を洗い流しすぎないように、ぬるま湯を使ってください。その後、できるだけ早く保湿ケアをして肌に水分や保湿成分を与えましょう。

洗顔、体を洗うときにこすりすぎない

顔や体を洗うときに、肌をこすりすぎないことが大切です。肌をこすると角層がダメージを受けてバリア機能が低下します。しっかりこすらないと汚れが落ちないイメージがあるかもしれませんが、洗顔料や石鹸を泡立て、やさしくなでるだけで汚れを落とせます。

睡眠をしっかりとる

肌のターンオーバーに必要な成長ホルモンの分泌を促すために、睡眠をしっかりとることを心がけましょう。なかなか寝付けない方は、寝る前の行動や環境を見直してみてください。寝る前にスマホやテレビをみたり、寝る直前に入浴したりすると、なかなか眠りにつけません。

枕の使い心地が悪い、掛け布団が重い、部屋が暑い・寒いなども寝つきが悪くなる原因です。

栄養バランスの良い食事をする

肌のターンオーバーに必要なタンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂ることが大切です。ダイエットを理由に肉を極端に避けたり、野菜や果物が嫌いで全く食べなかったりすると栄養バランスが崩れます。

肉や魚、卵、大豆、野菜、果物などをバランスよく食べましょう。また、できるだけ1日3食、規則正しく食事を摂ることも重要です。忙しくて朝食を摂れない方は、バナナやヨーグルトだけでも食べてください。

乾燥肌でかゆみが止まらないときに使える薬は?

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

乾燥肌でかゆい…うるおいある肌を取り戻すための対処法は?

乾燥肌のかゆみが止まらないときは、薬を使用することを検討しましょう。薬を使用するときのポイントや、かゆみどめに含まれる成分について詳しくご紹介します。

医師に相談するか、薬剤師のいるドラッグストアで相談する

乾燥肌でかゆみが止まらないときは、皮膚科医がいる病院やクリニックを受診するか、薬剤師がいるドラッグストアや薬局に相談しましょう。そもそもかゆみどめを塗る必要はあるのか、何らかの病気でかゆみが起きているのではないかなど、さまざまな項目をチェックする必要があります。

自己判断でかゆみどめを塗ると、かえって悪化したり効果が現れなかったりする可能性もあるため、まずは専門家に相談しましょう。

かゆみどめの薬に入っている主な成分

かゆみどめには、次のような成分が含まれています。

・ステロイド成分(プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンなど)
・局所麻酔成分(リドカイン、ジブカインなど)
・抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなど)

これらの成分が含まれているかゆみどめの中から、自分にあったものを提案してもらいましょう。なお、かゆみどめの目的はかゆみを抑えることであり、肌の乾燥を改善する効果はありません。

まとめ

乾燥肌のかゆみを防ぐには、肌が乾燥する原因を取り除く必要があります。それでもかゆくなったときは、医師や薬剤師に相談しましょう。ただし、かゆみの原因となる乾燥肌を改善しない限りは、何度でもかゆみを繰り返す可能性があります。丁寧なスキンケアやバランスのとれた食事、十分な睡眠などを習慣づけて、うるおいのある肌を目指しましょう。