肌悩みを集中的にケアするために欠かせないアイテムといえば、美容液。しかし美容液の役割や、化粧水や乳液との違いをいまいち理解できていないという方も少なくないはず。そこで今回は、美容液についての基礎知識から、選び方・使い方まで解説します。毎日のケアに美容液をプラスして、理想の肌に近づきましょう。
※この記事での「美白」とはメラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐこと、「エイジングケア」とは年齢に応じたケア、「浸透」とは角質層まで
「美容液」とは?役割や化粧水・乳液との違い
美容液は、肌の悩みを集中的にアプローチするためのスキンケアアイテム。製品にもよりますが、機能性のある特定の美容成分が高濃度で配合されていることが一般的です。
一方で化粧水は肌に水分を、乳液は水分と油分をバランスよくあたえることが目的。そこに美容液をプラスすることで、特定の肌悩みや目的に対してより効果的にアプローチできるようになります。
なお同じ「美容液」でも、一般的には「エッセンス」は化粧水のように軽く、「セラム」は濃厚でとろみがあるとされていますが、メーカーやブランドによって定義に幅があるもの。テクスチャーや成分は製品によって異なるため、名称だけにとらわれず、特徴を一つひとつ確認することをおすすめします。
【種類も解説】美容液の選び方
美容液は特定の肌悩みにアプローチするものなので、選び方が大切。いくつかある美容液の種類も解説しながら、選び方のポイントをお伝えします。
目的に応じて、美容液の種類で選ぶ
美容液にはいくつかのタイプがあるため、使う目的や肌悩みに応じて選びましょう。
(基本の)美容液
もっとも一般的なのが、化粧水と乳液の間に使う基本の美容液。その中にもさまざまな効果を目的としたものがあります。自分の目的を明確にしたうえで種類を選び、肌悩みにアプローチする美容成分が配合されているか確認しましょう。
◾️乾燥予防なら保湿美容液
成分の例:ライスパワーNo.11®︎・ヒアルロン酸・セラミド類など
◾️シミ予防なら薬用の美白美容液
成分の例:コウジ酸・トラネキサム酸・アルブチン・ビタミンC誘導体など
◾️ハリ低下やシワ改善にはエイジングケア美容液
成分の例:レチノール・ナイアシンアミドなど
◾️肌あれ予防には整肌美容液
成分の例:グリチルリチン酸ジカリウム・アラントインなど
◾️ごわつきには角質ケア美容液
成分の例:サリチル酸・AHA・BHAなど
導入美容液(ブースター)
洗顔後すぐに使うことで肌をやわらげ、その後に使うスキンケアの浸透をサポートするタイプの美容液。スキンケアの浸透が悪いと感じている方や、肌のごわつきが気になる方におすすめです。通常の美容液と併用することもできます。
部分用美容液
全顔ではなく、特定のパーツを集中的にケアする目的の美容液。目もとや口もとのエイジングサインが気になる方向けのリンクル美容液や、ニキビや肌あれのスポットケアを目的としたものが代表的。特にリンクル美容液は、アイクリームでは使用感が重いと感じる方でも取り入れやすいでしょう。
テクスチャーで選ぶ
その他のスキンケアアイテムと同様、美容液のテクスチャーもさまざま。継続することが大切なので、毎日適量を心地よく使えるものを選びましょう。テスターやサンプルで試せない場合は、口コミやレビューを参考にするのも手です。
例えば朝のスキンケアや脂性肌の方には、さらっとした軽い使用感がおすすめ。水分が多く含まれた化粧水のようなテクスチャーのものや、数は少ないもののジェル状の美容液もあります。
対して乾燥が気になる肌や夜の集中ケアには、濃厚なうるおい感のある美容液を。油分が多く配合された美容液や、クリームに近いものを選ぶと乾燥を防ぎやすくなります。
使うタイミングや量は?美容液の使い方
美容液の魅力を実感するために、使い方も確認しておきましょう。ここでは一般的な使い方のポイントやコツをお伝えしますが、説明や使い方が記載されている場合はそれを優先してください。
使うタイミングは化粧水の後、乳液の前が基本。導入美容液は洗顔後に
通常の美容液は、化粧水で肌を整えた後に使うのが基本。その後に乳液やクリームでフタをするのが一般的な使い方です。
(夜のみ:クレンジング)→洗顔→化粧水→美容液→乳液(クリーム)→(朝のみ:日やけ止め)
導入美容液を使う場合は、洗顔後のまっさらな肌に塗布しましょう。
(夜のみ:クレンジング)→洗顔→導入美容液→化粧水→美容液→乳液(クリーム)→(朝のみ:日やけ止め)
2種類以上の併用もOK。朝晩での使い分けも
美容液は2種類を併用することも可能。化粧水の後に使う通常の美容液を2種類以上使う場合は、テクスチャーがさらっとしたものから使いましょう。
基本的には朝晩どちらも使える美容液が多いですが、使いたい美容液が複数ある場合は、朝晩で異なる美容液を取り入れるのもおすすめです。中には夜のみの使用が推奨されているものもあるので、その場合は指示に従いましょう。
適量をきちんと使うことが大切
全顔用の美容液の使用量は、ポンプタイプなら2プッシュ程度、スポイト式であれば1回分、それ以外は1円玉大ほどが目安。量が少なすぎると、効果が半減するだけでなく摩擦の原因にもなるため、適量をきちんと使いましょう。肌の状態によっても必要な量は異なるため、一度目安量をなじませて物足りなければ、少しずつ重ねづけしてみてください。
肌を擦らないよう、やさしくなじませる
その他のスキンケアアイテムと同様、美容液を塗布する際は肌を擦らないように注意。手のひらで丁寧になじませたら、やさしくハンドプレスしましょう。
まとめ
スキンケアの基本ステップにプラスすることで、特定の肌悩みに集中的にアプローチできる美容液。目的別に選べる種類やテクスチャーの豊富さ、導入型や部分用といったバリエーションも多く、肌に合わせた使い方を知ることでその効果はさらに高まります。自分の肌に適した美容液を選んで正しく使い、美肌への一歩を踏み出しましょう。