くしゃみや鼻水、目のかゆみだけでなく、肌あれもひどくなりがちな花粉シーズン。外気中に花粉が舞うことから、花粉症ではない方でも肌が敏感に傾きやすくなります。そこで今回は、花粉シーズンの肌あれを防ぐために見直したい、化粧水をはじめとするスキンケアのポイントを解説。花粉シーズンの肌あれに悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてください。

かゆみや赤み、カサつきなどの肌あれが起きやすい花粉シーズン。肌トラブルの原因は「花粉アレルギー」そのものではなく、肌に触れた花粉による物理的な刺激です。外部から刺激を受けた肌はバリア機能が低下し、通常に比べて角質層の水分・油分のバランスが乱れた状態に。バリア機能が低下するとさらに刺激を受けやすくなるので、一度トラブルが起きると悪循環に陥ってしまうことも少なくありません。 また、「花粉症」と聞くと春のスギ花粉をいちばんにイメージしがちですが、初夏はヒノキ、夏から秋にかけてはヨモギやブタクサ、秋はイネと、花粉は一年中飛散しています。花粉症の方はもちろん、そうでない方も年間を通して注意する必要があると言えるでしょう。

花粉シーズンの肌あれを対策するためには、スキンケアの見直しが必要不可欠。まずは中でも重要な化粧水について、選び方や使い方のポイントをお伝えします。

低刺激処方かつしっかり保湿できる化粧水を選ぶ

花粉の影響でデリケートになりがちな肌には、なるべく刺激になりにくい化粧水を選びたいところ。肌に合う成分・合わないは人それぞれですが、アルコールは肌が敏感になっていると刺激を感じやすい傾向にあるため、避けるのが無難です。

また、ゆらぎがちなバリア機能を立て直すためにはしっかり保湿することが大切。セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸など、肌なじみのよい保湿成分が配合されているものを選びましょう。

肌へのやさしさと保湿力を重視した処方を採用している、敏感肌用向けの化粧水から選ぶのもアリ。とはいえ肌に合うか否かは人それぞれなので、肌がデリケートなときは事前のパッチテストを忘れずに行いましょう。

たっぷりの量を、こすらないようにやさしく塗布

バリア機能が低下した肌はうるおいが不足しているため、化粧水はいつもよりたっぷり使いましょう。500円玉大が通常の使用量の目安ですが、それよりも多めに使うことを意識してみてください。複数回に分けて肌になじませていくといいでしょう。

また、ちょっとの刺激にも反応しやすい状態になっているので、やさしく塗布することも大切です。繊維が刺激になる可能性もあるので、肌が敏感になっているときはコットンを使うのも控えたいところ。決して擦らないように、手で肌をやさしく包み込むようになじませましょう。

極度に敏感なときは、ワセリンのみで様子を見つつ皮膚科に相談を

肌が極度に敏感になっているときは、わずかな水分ですら刺激になり得ます。違和感があったら早めに皮膚科を受診しましょう。皮膚科へ行くまでの間は無理に化粧水を使おうとせず、ワセリンで保護するのみにとどめることをおすすめします。

化粧水以外のスキンケアも見直し、花粉シーズンの肌トラブルを効率よく対策しましょう。アイテムごとのポイントを解説します。

肌にやさしい洗顔料で花粉をしっかり洗い流す

肌に付着した花粉は、帰宅後すぐに洗い流しましょう。肌のためだけでなく、花粉症の症状軽減にも有効です。

花粉をしっかり落とすのが大切とはいえ、過度な刺激はさらなるバリア機能の低下を招きます。アミノ酸系の洗浄成分を使っているものや、化粧水と同じく敏感肌向けの製品を選ぶのがおすすめ。泡をしっかり立てて肌をこすらないように洗うのも大切なので、はじめから泡で出てくるタイプを活用するのも一手です。

乳液もしくはクリームも欠かさずに使う

化粧水だけだとせっかく与えた水分が蒸発してしまうので、乳液やクリームも使ってうるおいにフタをしましょう。油分が不足するとバリア機能がさらに低下するだけでなく、肌のごわつきやニキビ、ハリ・ツヤのなさにもつながります。乳液は10円玉大、クリームはパール粒大の適量を使うことも意識してください。

保湿に特化した美容液を取り入れる

肌の状態を見ながら、美容液をプラスしてもいいでしょう。化粧水と乳液（もしくはクリーム）の基本ケアに1品プラスするだけと、気軽に取り入れやすいのも魅力です。

さまざまな美容液がありますが、肌の水分保持能を改善する有効成分「ライスパワー®No.11」を配合した薬用美容液はとくにおすすめ。日本人になじみ深いお米由来の成分で、肌のうるおい力を左右するセラミドの産生をサポートします。花粉シーズンの肌あれ対策にはもちろん、ゆらぎや乾燥が起こりやすい肌の味方になってくれるでしょう。