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地球環境のために気候変動への対応

事業活動全体での環境負荷低減

美しい地球環境は、私たちすべての健やかな生活の源です。また、化粧品には、自然から得られる成分が多数配合されており、日々、自然環境の恩恵を受け、事業を行っています。だからこそ、コーセーグループはその恩恵に感謝し、自然、すなわち地球環境を保全するため、環境負荷をできるだけ低減する責任があると考えており、特に喫緊の課題となっている気候変動への対応については、その取り組みを加速させています。

コーセーグループではサステナビリティに関する課題のマテリアリティ分析を行いました。その結果、 「コーセー サステナビリティ プラン」の中で、環境・気候変動問題への対応を「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立を図るために、欠かすことのできない重要な経営課題の一つとして掲げています。そのような中、2020年10月には、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同するとともに、国内賛同企業などによる組織「TCFDコンソーシアム」に加入しました。

今後は、TCFDの提言に基づき、気候変動が事業に及ぼす「リスク」と「機会」について、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの視点から、ステークホルダーへの情報開示を進め、グループ全体での気候変動の対応に積極的に取り組んでいきます。

■ガバナンス・リスク管理

コーセーグループでは、サステナビリティに関連する問題を経営課題として捉え、その解決に向けた推進体制を整えています。具体的には、代表取締役社長が委員長を務める「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティ戦略を経営会議に提案、承認を受け、取締役会に報告を行う体制を構築しており、気候変動問題に関する評価と監視責任も委員長である社長が担っています。また、サステナビリティ戦略に基づき、2020年度はCO2削減など個別テーマごとに分科会やプロジェクトを設置し、全社部門横断の取り組みとして実効性を高めた活動を推進しています。

組織の気候変動に関連するリスクは、ERMにおけるコーポレートレベルでの評価をリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を中心に特定・評価をしています。その中でも、気候変動に関してはエネルギー使用、CO2排出、水の使用、排水という側面で、常に考慮すべき課題として取り上げ、さらにはBCP(事業継続計画)の要素を含め、気候変動に起因するような物理的リスクを考慮しています。また、気候変動に関する課題の監視は、これらの枠組みをもとに、サステナビリティ委員会およびリスクマネジメント・コンプライアンス委員会によってモニタリングしています。

コーポレートガバナンス サステナビリティ推進体制の詳細

■戦略(シナリオ分析)

コーセーグループは、気候変動における移行リスクおよび物理的リスクを検討するためにTCFD提言のシナリオ分析を実施しています。TCFD提言のシナリオ分析は、2℃ と4℃の気温上昇がもたらす世界の気候変動が与える財務的な影響を評価し、企業としての取り組み情報の開示を行う点に特徴がありますが、コーセーグループは、将来の社会と地球の姿を実現するための経営戦略などを検討する材料としても活用しています。

そのシナリオ分析に際しては、短期のみならず、グループ全体のサステナビリティに関する取り組みと2030年までの目標をまとめた、「コーセー サステナビリティ プラン」をベースに、2030年以降も見据えた中長期の時間軸で調達、商品・サービス需要におけるリスクと機会の要因を抽出し、重要度の高い要因の整理および評価を実施しています。さらに、重要度の高い要因に関して、移行面および物理面で影響が大きい項目を特定し、気候変動がコーセーグループに与える潜在的な影響を測るとともに、リスクと機会への財務上の影響度合を分析しています。

2℃の世界では、低炭素化政策や規制の導入に伴い脱炭素社会に向けた各種規制の強化や環境には配慮したライフスタイルが進展すると予想されます。そして事業においては、脱炭素社会に向けた社会からの企業への期待の高まりの加速、環境に配慮した商品の需要増がもたらされると考えます。
4℃の世界では、気温上昇とそれに伴う自然現象による物理リスクの影響がバリューチェーン全体で大きくなることが予想されます。その結果、BCP対応および災害レジリエンス対応の必要性が増大し、長期的な対策を講じていく必要があります。

2℃シナリオ 4℃シナリオ
社会変化

脱炭素社会の向けた各種規制の強化

  • 政府:企業に実行力を伴う低炭素化政策・規制の導入
  • 投資家:ESG投融資を加速させ、企業に脱炭素化を要請
  • 消費者:環境に配慮したライフスタイルが進展
  • サプライヤー:社会の要請を受けて低炭素化が進展
  • 流通:社会的責任として持続可能な商品の調達を促進
  • 技術:低炭素ソリューションの躍進
  • 自然環境:災害の激甚化は進むものの、一定程度抑制

バリューチェーン全体で物理リスクの
影響が大きくなる

  • 政府:低炭素化政策・規制の導入は限定的
  • 投資家:災害リスクを懸念し、企業にBCP対応を要請
  • 消費者:気候変動適応に対応した製品・サービスニーズが拡大
  • 流通:物理リスク増加を受けたBCP対応の必要性増加
  • 技術:気候変動適応に向けたソリューションが躍進
  • 自然環境:自然災害の激甚化による経済損失の拡大
事業への影響

脱炭素社会に向けた社会からの
企業への期待の高まりが加速

  • 政府:規制導入による事業活動への影響
  • 投資家:脱炭素への対応動向により企業価値が左右される
  • 消費者:環境に配慮した商品ニーズの高まり
  • サプライヤー:サプライヤーと連携した脱炭素化が事業上重要に
  • 流通:持続可能性に配慮した調達・製造が流通網確保の条件になる可能性
  • 技術:低炭素技術導入に伴う経時的メリットの創出
  • 自然環境:自社拠点に一定の災害による影響が発生する可能性

BCP対応及び災害レジリエンス対応の
必要性が増大

  • 政府:政策・規制による事業への影響は限定的である可能性
  • 投資家:経営のBCP対応状況が企業価値を左右する可能性
  • 消費者:生活環境の変化に対応した価値提供が事業上重要に
  • サプライヤー:BCP対応状況も自社の経営に影響
  • 流通:流通網における災害レジリエンスの向上が重要に
  • 技術:適応技術活用を通じた災害レジリエンス向上が重要に
  • 自然環境:自社の災害影響やQOL消費者(生活者)低下の可能性が高まる

■コーセーグループの捉えるリスクと機会

分類 リスク・機会 影響項目 自社への影響の大きさ 概要
2℃ 4℃
リスク
(移行)
消費者の環境配慮商品への需要シフト/消極的な対応によるレピュテーション低下 売上高減 ++ 2℃シナリオでは、消費者の環境意識の高まりに伴い、消極的な環境対応が自社製品の販売減につながる。
GHG排出量規制の強化/カーボンプライシングの導入(自社・サプライヤー) コスト増 ++ 2℃シナリオでは、サプライヤーを含めて炭素税が課され、自社の運営コストおよび調達コストが増加。
プラスチック規制の導入によるプラスチック資材の代替 コスト増 ++ 2℃シナリオでは、プラスチック規制の強化によりバイオマスプラスチックや再生プラの調達の必要が生じ、コスト増につながる。
取水排水制限の導入による商品の生産制限 売上高減 ++ 気候変動により操業地域の水ストレスが増加し、取水制限が生じると、操業停止による販売機会損失につながる。2℃でも影響が生じるが、特に4℃シナリオで顕著な影響を想定。
リスク
(物理)
機構の変化による原材料調達リスクの上昇 コスト増 ++ パーム油などの自社製品や容器に使用する原材料において、グローバル各地での収穫量が温度上昇により変化すると調達コストが変化する。
洪水等災害に伴う工場の操業停止 売上高減 ++ 激化する自然災害の影響が自社工場に及んだ場合、工場の操業停止により自社製品の売上高が減少する。
取水排水制限の導入による商品の生産制限 売上高減
コスト増
++ 激化する自然災害の影響が自社施設に及んだ場合、修繕費用や建て替え費用などのコストが発生する。また、サプライヤーの生産拠点や在庫拠点でも同様に自然災害の影響が発生した場合、自社の製品供給が停止するリスクがある。
機会 紫外線増加に伴う日やけ止め製品や紫外線ケア商品の需要増 売上高増 ++ 日常生活における紫外線の増加に伴い、紫外線ケアを必要とする人の数や使用頻度が増加することで、当該商品の売上が増加する。
気温上昇による冷感商品・化粧崩れ防止商品の需要増 売上高増 ++ 気温上昇に伴い、化粧水やファンデーションなどの化粧関連商品において、冷感性や化粧崩れ防止に対するニーズが増加することで、当該商品の売上が増加。
自社製品の環境フットプリント削減によるブランド価値向上 売上高増 ++ 社会全体の環境配慮の意識が高まる中で、自社の環境フットプリントを削減し訴求していくことがマーケティング上もプラスの効果をもたらす可能性がある。
環境負荷低減商品、サービスの開発および拡大 売上高増 ++ 脱炭素型や脱プラスチック型の商品やサービスを提供していくことが付加価値となり、収益にプラスの効果をもたらす可能性がある。
再生可能エネルギー、省エネルギー導入によるコスト競争力強化 コスト減 ++ 再エコの購入や省エネ設備の導入により、自社のエネルギーコスト削減につながる。特に2℃シナリオにおいて、電力価格は現在より上昇する一方で再エネ調達価格は低減することで、再エネ調達によるコストメリットが発生。

※ ー:影響は軽微 +:一定の影響がある ++:大きな影響がある

■具体的な取り組み

主力生産工場である群馬工場(群馬県伊勢崎市)において、2021年1月より、購入しているすべての電力を再生可能エネルギーへ切り替えました。年間で調達すると、2018年度を基準とした場合、コーセーグループ全拠点におけるエネルギー・購入電力由来の温室効果ガス排出量のうち、約23%分に相当します。
また、コーセー化粧品販売株式会社では、営業車の利用台数を削減するために、カーシェアリングの活用を推進するとともに、営業業務の抜本的見直しを行い、利用数を削減する取り組みを実施しました。
商品や宣伝物などにおいても、さまざまな環境負荷低減に関する取り組みを行っています。
生産における取り組み宣伝物・営業・オフィスにおける取り組み
商品における取り組み

コーセー群馬工場

■指標と目標

コーセーグループはシナリオ分析の結果から、気温上昇が2℃を十分に下回るようにするために、事業活動によるCO2排出に対して、野心的な削減目標を設定する重要性を強く認識しました。
そこで「コーセー サステナビリティ プラン」の中で、当社グループが排出しうる温室効果ガスとしてCO2の削減を取り組みテーマの一つとして定めています。2021年3月、自社が使用するエネルギーや電力を由来とするCO2排出量(SCOPE1・2)の削減目標を従来の28%から35%へ改定し、バリューチェーン全体(SCOPE3)での削減目標を新たに30%と設定(いずれも2018年度を基準)し、国際的イニシアチブ「SBTi(Science Based Targets Inititative)」による「SBT(Science Based Targets)」認定を取得しました。

対象 基準年 2030年
SBT SCOPE1・2 2018年 ▲35%
SCOPE3 2018年 ▲30%

コーセーグループのCO2排出量削減活動としては、自社の事業活動からバリューチェーン全体に至るまで幅広い視点で意欲的に取り組んでいます。今後も引き続き、誰もが安心して暮らせる健やかな地球 の未来を実現するために、気候変動問題をはじめとする社会課題に対して実効性のある取り組みを積極的に行っていきます。

CO2排出量の詳細:サステナビリティ関連データ

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