ダイバーシティ&インクルージョン取り組み1:女性活躍・LGBTQ
ジェンダーにとらわれずに誰もが活躍するために
女性がいきいきと活躍する社会へ

1946年の創業以来、店頭で “美”を提案するビューティコンサルタントと、モノづくりや価値を創造する全ての社員双方が、女性が自分らしく自信をもって生きる社会へ貢献したいと思いを一つにして、お客さま一人ひとりのための“キレイ”を提供できる化粧品をお届けしてきました。1999年の「男女共同参画社会基本法」の施行に先駆け、1985年にはコーセーグループで初めて女性の取締役が就任するなど、多様な価値観を企業のチカラへ反映する企業文化が、現在にいたるまで根付いています。
現在、コーセーグループでは、女性の割合が従業員全体の8割(2020年3月時点:女性/男性 11,760/2,300(人))を占め、様々な部門で働いています。女性がいきいきと、自分らしさを発揮して活躍できることは、企業のチカラにつながります。そのため、それぞれのライフイベントに合わせた柔軟な働き方ができる環境を整備し、安心して自身の能力を発揮できるための様々な取り組みを実施しています。
また、「コーセー サステナビリティ プラン」の取り組みテーマの一つ、「ジェンダーにとらわれずに活躍できる社会への貢献」を実現するために、社内の女性活躍の推進はもちろん、社会に対しても、女性活躍の支援の輪を広げていきたいと考えています。

STEP1:【両立支援の取り組み:制度整備】

コーセーとコーセー化粧品販売では、産前産後休業を利用した従業員のうち100%が育児休業制度を利用、その後、90%以上が職場復帰を実現しています。
子育て世帯の父母双方が職場で活躍するためには、父親側の積極的な育児参加が重要と考え、女性社員への支援に加え、男性育児休業制度の導入も行っています。2020年度には、男性育児休業の取得を促すための、「コーセーイクパパサポート制度」を導入。当事者と、当事者の上司や職場の意識向上を促すために、個別に制度利用についてのアドバイス等のサポートを実施し、育児休業を取得する男性社員には支援金を給付するなど、コーセー独自の取り組みを行っています。
その他、ライフイベントに関わらず、女性が働き続ける意欲を持続するために、各種サポート制度を設定しています。
主な制度 | 内容など |
---|---|
結婚休暇 | 婚姻時に特別有給休暇を付与 |
結婚祝い金 | 婚姻時に祝い金を贈呈 |
出産前後休暇 | 出産に伴う母体保護を目的に、一定期間の休暇を付与 |
休業 | 育児、介護などを事由に、一定期間の休業を認める |
時間短縮勤務 | 育児、介護を事由に、一定期間の就業時間の短縮を認める |
事業所内保育所 | 関連会社事業所内保育所の利用をサポート |
出産サポート | 出産をした家庭に祝い金を贈呈 |
育児支援給付金 | 保育施設等利用時の支援金の給付やベビーシッター利用助成 |
介護見舞金 | 介護休業開始後、一定期間経過毎に見舞金を給付 |
介護支援金 | 要介護認定を受けた場合(本人、家族)や介護休業を取得する場合に支援金を給付 |
ホームヘルパー援助金 | 一定の事由において、家事のサポートが必要な場合に、費用を一部サポート |
コーセーイクパパサポート制度 | 男性側の育児休業取得にむけた、上司・職場・当事者への個別アドバイスや取得者に対する支援金の給付 |
ジョブリターン制度 | 家庭事由や自己研鑽のため退職後、復職を希望する場合に応募が可能 |
女性特有疾患の早期発見サポート | 乳がんや子宮頸がんなど、女性特有の疾患に対する検診受診アドバイス検診の受診費用助成など |
STEP2:【活躍支援の取り組み:風土づくり】

十分な能力を発揮できるためには、一人ひとりの意欲に加え、職場全体の意識向上も必要であると考え、管理職を対象に、女性活躍を含むダイバーシティ&インクルージョン推進の意義や、アンコンシャス・バイアスへの理解促進などをテーマとしたセミナーを実施しました。
また、長時間労働が常態化した職場環境では、子育て世代の女性が十分な意欲をもって活躍することが難しくなるという側面から、長時間労働の削減を実施することで、安心して働くことを継続できる職場風土を醸成しています。
STEP 3:【登用支援:育成・強化に向けた取り組み】
管理職を含む、指導的立場に登用するための前段階として、モチベーション向上を目的とした研修を、性別に関わらず実施しています。その中では、自身のキャリアプランを考えるきっかけを提供しています。それに加え、出産など、様々なライフイベントにより登用の機会が損なわれることがないように、適正な人事評価に基づいたリーダー登用を実施しています。

また、近い将来マネージャーに相当する職位を目指す女性社員を中心に、女性をはじめとする多様な個性が活躍する重要性や、キャリアプラン構築に向けたセミナーを実施しました。そこでは、様々な場で活躍する女性社外取締役から直接レクチャーを受け、自ら多様なキャリアプランを描く重要性を理解することで、管理職登用への意欲を喚起しています。
店頭などで活躍するビューティコンサルタントに対しては、販売職としての職務のスキルアップはもちろん、将来的に教育職や店舗責任者などへキャリアパスが選択できるように支援してきました。2019年度には、従来のキャリアパスに加え、一定の選考後、営業職、本社スタッフ職などへとキャリアチェンジできる制度を導入し、一人ひとりが持つ能力を十分に発揮できる職場環境の整備を行っています。

その他、女性活躍における各種データは下記を参考にしてください。
社会に向けた女性活躍への取り組み

コーセーグループは、女性がいきいきと活躍できる支援の輪を社会へと広げていくために、特に女性の人権問題が深刻な、アフリカ・タンザニアの「さくら女子中学校」(外部サイトへリンク)の支援を行っています。この学校は、経済的、ジェンダー的背景から、女児が十分な教育を受けられない環境にあるアフリカ・タンザニアの現状を改善するために、日本の有志による「キリマンジャロの会」が、2016年にキリマンジャロの山麓に設立した全寮制の中学校です。
特に、理数系の教育(STEM教育)に力を入れるこの女子中学校では、優秀な女子学生の教育環境を整えることで、将来の就業、活躍ができるようサポートを推進しています。
コーセーはこの活動に賛同し、生徒への学費支援(教育を受ける権利の支援)や卒業記念品の贈呈、また生徒が日本のコーセー本社に来社した際には、化粧品会社での仕事と女性の活躍について伝えるなど、女子生徒の学習意欲継続に向けた支援を行うことで、未来の女性の地位向上への取り組みを行っています。
LGBTQの理解促進

従業員一人ひとりの多様な性(性的指向や性自認を含む)を尊重し、自分らしい環境で能力を発揮できる環境整備をすると共に、当事者に対する理解を促進する取り組みを行っています。
管理者向けのマネジメント教育の中では、国籍・人種・宗教・学歴・年齢などに加えて、多様な性についての理解に基づく人権尊重のための研修を実施するなど、人権啓発・教育を推進しています。
東京・銀座にあるコンセプトストア「Maison KOSÉ」では、多様性を店舗づくりの根幹に包括しています。ジェンダーや年齢にとらわれない「美」を表現したコンセプトムービーの放映や、どなたにも使いやすい化粧室表示など、LGBTQの当事者を含む、多様な個性を尊重した美しさの発信源としています。