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調査報告1 前人未到の領域へ"化粧品メーカー"コーセー「iPS細胞」研究への新たな挑戦

調査報告1 前人未到の領域へ"化粧品メーカー"コーセー「iPS細胞」研究への新たな挑戦

調査報告1 前人未到の領域へ"化粧品メーカー"コーセー「iPS細胞」研究への新たな挑戦※プロフィールは取材日時点のものです。

みんなが! 世界中が!注目する、化粧品分野における最先端の「iPS細胞」研究とは?

美容ライターナカジー

2006年に、世界で初めて京都大学の山中伸弥教授らによって作製された「iPS細胞」は、ノーベル生理学・医学賞を受賞した研究ですよね。病気の原因の解明や、新薬の開発、細胞移植治療などの再生医療で活用できると話題ですが、化粧品分野ではどんなことを主に研究しているんですか?

iPS細胞って何!?

加治 和彦さん

現在は、「iPS細胞」を用いて、老化研究に取り組んでいます。もともと僕は、人の老化は細胞の老化によって進行するという着想のもと、研究を続けてきました。これは学生の頃に、アメリカの科学者であるレオナルド・ヘイフリック氏の提唱する、「ヒトの体の細胞が決められた分裂可能回数を持ち、年齢の高いヒトから採取した細胞はもはや少ない分裂能力しか残ってないのでは」という考えに興味を持ったのが、研究に着手するきっかけでしたね。

美容ライターナカジー

医療の分野では、最近では加齢黄斑変性の目の手術に初めて使われたりとか、目まぐるしく進化を遂げていますが、老化という概念からはまだ研究が進んでないんですね。 実際に、どんな研究をされてきたんですか?

加治 和彦さん

1980年代からこれまでにわたって、同一人物の36、47、56、62、67歳時点で採取。それぞれの皮膚細胞を液体窒素の中に入れて凍結保存していました。今回それらすべての細胞を温めて眠りからさませ「iPS細胞」を作り、元の細胞とどのような差があるかを、世の中で初めて見ることに成功しました。

「iPS細胞」を用いたコーセーの老化研究 同一人物の細胞というのが秘訣!

美容ライターナカジー

わ~ヽ(´Д`;)ノ。36歳から67歳まで、ず~と追い続けるって気が遠くなる研究ですね~。うーーん。それだけでもスゴイですが、どんなことがわかったんですか?

ワクワク♪世紀の発見

加治 和彦さん

老化の指標としてよく知られるのが、細胞の染色体の両端にあるテロメア構造。

「テロメア」とは?

このテロメアは、細胞分裂を繰り返すと短くなるのが特徴なため、細胞の寿命を表す回数券やロウソクによく例えられます。今回の実験では、加齢等で短くなったテロメアの長さが、いずれの年代の細胞を「iPS細胞」にしても、回復していることが明らかになりました。

美容ライターナカジー

これで細胞がすっかり若返ったと言っていいのでしょうか?

加治 和彦さん

いやいや、老化の重要な指標のひとつ、テロメアの長さは回復しましたが、全て若返ったかはまだ検証が必要ですね。今回の研究のいちばんのポイントは、同一人物の加齢の過程で採取された細胞を用いた事ですね。

美容ライターナカジー

同じ人からというのが重要なんですか?

加治 和彦さん

そうですね。例えば、蝶の研究をするとしたら、幼虫からサナギ、蝶になるまで、その一生を継続的に追っていかないと意味がないですよね? それと一緒で、細胞の比較もひいては人の老化のメカニズムの解明にも、個人差に目をつぶって、年齢ごとに区切って計測する横断研究ではなく、加齢時間によりそって"ひとりの人の細胞を系統的に追っていく"研究こそがいちばん大事だと思っています。

美容ライターナカジー

なるほど~。それがこれから老化の秘密を解明するための鍵となるんですね!!

この研究こそが、未来の化粧品研究に役立つんです!

美容ライターナカジー

あと、お聞きしたいのが、「iPS細胞」入りのクリームとかが、将来、コーセーから発売になることはないんですか?

成 英次さん

商品のことは、私にお任せください!
細胞入り化粧品は考えていません。 でも、今後、個人から採取した細胞を「iPS細胞」にし、皮膚そのものを再現する技術は、進んでいくと考えられます。コーセーとしては、まずは老化研究に注力しながら今後の応用の幅を広げてゆきたいと考えています。

美容ライターナカジー

そうなんですね~(・ω・`)。

コーセー研究所 主任研究員 基礎研究室 安全性品質グループ所属 博士(食品栄養学) 成 英次さん

同一人物由来の皮膚線維芽細胞とそのiPS細胞

成 英次さん

でも、がっかりする必要はありませんよ。この研究によって、老化の過程のメカニズム研究が進むことが、大いに期待できるんです。ほら、この右の細胞をみてください。36歳と67歳の同一人物からの皮膚の線維芽細胞なんですが、加齢やさまざまなダメージなどによって明らかに形などが違います。でも、どちらの細胞でも同じように「iPS細胞」を作れてますよね?

美容ライターナカジー

本当だ、36歳も67歳も一緒の状態!

成 英次さん

そうなんです! 36、47、56、62、67歳時点で採取したすべての皮膚の線維芽細胞から「iPS細胞」を作ることができました。さらに、肌表面の細胞であるケラチノサイトへ分化誘導することにも成功しました! 元の細胞の年齢に関わらず、初期化された細胞は、同程度の機能を持っていることがわかってきました。

美容ライターナカジー

ふむふむ(^-^)/刻まれてしまった老化の痕跡を取り除けているってことの証ですね~。

成 英次さん

その通り! 今後はその他にも、どんな老化ダメージがつけられていたかなど、「iPS細胞」を用いることで老化の実態が見えてくれば、その老化の予防やケア、化粧品の成分開発などにつなげられると考えられます。

美容ライターナカジー

その老化を招くダメージ要因がわかり、アプローチするものが見つけられれば、今までにない、次世代の化粧品が生まれるかもということですね~。

期待は膨らむ~

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