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開発秘話リポソーム

リポソームの開発秘話

リポソームという構造

リポソームの構造

リポソームは私たちの細胞膜と同じ分子であるリン脂質の膜が幾重にも重なった構造を持つ、0.1-0.2μmのマイクロカプセル。リン脂質は油分となじむ性質、水分となじむ性質の2分子からできている膜でその2分子が向かい合うように並びながら玉ねぎのようにぐるぐると渦を巻いている構造をとっています。角層の奥まで届いて少しずつ玉ねぎの皮がむけるように壊れていくので、肌にすっと浸透して、さらに長時間肌が潤い続ける。その効果の鍵はリポソームの構造そのものにあるのです。

開発経緯

リポソームの構造を顕微鏡で観察

開発のきっかけは、医薬品のデリバリー技術として研究されていたリポソームの講演を聴きに行ったことでした。玉ねぎのような構造の膜を見たとき、研究者としての私の中に閃くものがありました。しかし、リポソームは安定化が難しく、この玉ねぎ様の構造を保ったまま化粧品に配合することは“絶対無理”だと言われました。いくつかの化粧品メーカーも開発に着手しましたが、そのハードルの高さから次々にあきらめていきました。
化粧品としての安定性、肌に対する効果を実証しながら、8年をかけて商品化にこぎつけました。それが1992年の「コスメデコルテ モイスチュアリポソーム」です。ロングセラー商品となりましたが、今も当時の処方から何も変えていません。
また2015年秋には、初めての化粧水製剤である「リポソーム トリートメント リキッド」も発売、確かに実感できる肌効果に、市場で高い評価をいただいています。

開発者の思い

美しい分子構造がもたらす思いがけない肌効果。化粧品の開発者として、これほど研究のしがいのあるものはありません。「これが合わなかったらほかに使うものはありません」とよく言うほど、自信を持って進められる逸品です。

開発者

内藤 昇 現・常務取締役、工学博士
化粧品における多重層リポソーム開発の第一人者。
1992年、第二製品研究室 主任研究員当時、「コスメデコルテモイスチュアリポソーム」を開発。

リポソームのサイエンス

皮膚の構造

リポソームはリン脂質という、一分子のなかに親水基と親油基をあわせもつ、両親媒性分子によって構成されています。リン脂質は、親水基同士、疎水基同士が集まる性質があり、水中では多重層のカプセルを形成します。これがリポソームです。この構造は、電子顕微鏡で実際に観察することができます。

多重層の膜が球状のリポソームになる様子 (電子顕微鏡写真)

一方、皮膚は表皮と真皮から形成され、表皮はさらに基底層、有棘層、顆粒層、角層から形成されます。表皮を形成しているのが、表皮細胞(ケラチノサイト)です。表皮細胞の細胞膜は、おもにリン脂質の脂質二重層で構成されます。このため、リポソームは細胞膜に対し高い親和性を示します。

コーセーでは、1984年にリポソームの機能性に初めて着目して以来、長年多角的な研究を続けてきました。リン脂質からリポソームを調製する際、どのように多重膜構造ができるのかも、電子顕微鏡で明らかにしています。このような研究は、より高機能な製剤開発へと役立てられています。

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